松竹巡業東日本

 Eちゃんと夏巡業を見てきました。場所は板橋区文化会館。東京23区のこういった公会堂はどこも立派でびっくりします。日曜の夜でお客の入りは今一つ。
今回は演目も良いのですが、それより配役が注目です。そろそろ30代半ばの菊之助さんが立ち役の経験を積むようになり、今回初めての狐忠信役です。千秋楽まで後2日。菊之助さんは忠信をどう演じて、観客はどう受け止めるのでしょうか。

 姫役の菊之助さんの大ファンであるpandaは、ちょっと残念、そして不安でいっぱいです。

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 ちょっと重たい今回の感想の前に、今日のpandaの着物について。

公立文化会館なのでカジュアル度少し高く、気軽な小紋に気軽な帯の組み合わせにしました。
グレイの斜め縞に蝶の模様の絽小紋に薄ピンクの蝶のかがり帯。(名古屋だと思って結び始めたらやたら長くて二重太鼓になってしまいました。)一足先の秋草の帯どめに紺の2部紐。籐のバッグ。



 ものすごく暑い日でしたが、大山にはこなれた着物姿のおばさま達がちらほら。上布に薄黄色の色半襟を合わせた素敵なおばあちゃまをお見かけしました。いいなあ。かっこいいです。いつかそんな着物おばばに私もなりたい。





 さて、今回の演目の千本桜は歌舞伎18番一番人気の演目ですからもちろん何度も見ています。若手でも、海老蔵、亀次郎(現猿之助)の忠信はそれぞれ素晴らしく記憶に残っています。

歌舞伎ですから、台詞も動きも声色も継承された芸で、家の芸でちょっと違うけど素人目には誰が演じてもほとんど同じに見えます。でも、演者の地が役の印象を大きく変えるのです。

今回の巡業は鳥居前と川連法眼館の忠信を松緑さんと菊之助さんで交互にやります。

菊之助さんは、体格もいいし体も動くし、良く鍛練していて、常に真面目で真摯です。指先からさらに扇の房先までも神経が行き渡った感じ。でも荒事や勇壮な武者の役には猛々しさや勢いが大事だと思うのです。
で、鳥居前は恐くて見れない。鳥居前を松緑、川連法眼館を菊之助の組み合わせの回を見ることにしました。

 結果・・・
しっくりこない。もちろんきちんと演じている。細部まで神経の通ったいつも通りの菊之助さんでした。体はよく動いて声もいい。でもほんとの忠信は病み上がりの演出からか生気のない蝋人形のような様子。狐に変わったときの声色は娘のよう。おかしみを演出するためか、多く入れた綿で丸っこい体つきからは軽妙さが奪われてる。
うえ~ん。(泣)菊之助さんはほんとはもっと素敵な演者なんです。狐忠信はもっと自由でよかったのではないでしょうか。
修行途中の菊之助さんなので、今後も応援していきますが、立役ばかりでなく、きれいな赤姫もまだまだたくさん演じてほしいです。今2枚目役者さんは幾人もいますが、菊之助さんほど文句無しに若く美しい姫はいないから・・・


 配役は、
『鳥居前』 : 梅枝(義経)、尾上右近(静御前)、権十郎(弁慶)、松緑(狐忠信)
『初音旅』 : 菊五郎(狐忠信)、時蔵(静御前)
『川連法眼館』 : 菊之助(忠信・狐)、梅枝(義経)、右近(静御前)
でした。
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by panda-korokoro | 2012-07-29 08:20 | 着物で歌舞伎