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茂山狂言会inセルリアンタワー

Bと茂山狂言会に行って参りました。
今回は狂言の後にいろいろ予定を入れてしまったので洋服です。茂山狂言会inセルリアンタワー_a0235161_2364156.jpg

狂言のみの公演のためか、着物の方は少なかったのですが、お召しになっている方は皆さん華やかな訪問着だったような?1月だからか、セルリアンタワーだからか・・・?

1時開演と4時半開演の2部公演で、pandaが鑑賞した1部は、千三郎さんの解説付きでした。
番組は3本。
『石神』、『因幡堂』、『鈍太郎』。

間に15分の休憩が入ってロビーで金田中の甘味やおつまみを頂くことができました。
セルリアンタワーの能楽堂は椅子ががっかりなので、長時間の観劇は苦痛なのですが、ちょっとした飲み物と甘味で気分転換できて良かったです。

さて、それぞれの配役と感想ですが・・・



『石神』 : 男(七五三)、女(逸平)、仲人(松本薫)
『因幡堂』 : 男(千三郎)、女(正邦)
『鈍太郎』 : 鈍太郎(千五郎)、下京の女(茂)、上京の女(童司)

今回は「狂言の女たち」がテーマになっていまして、「わわしい」女性たちがしょーもない男とやりあう狂言が三本でした。
解説で千三郎さんは、「室町は下剋上の時代で、女性も強かった。「わわしい」女とは、しっかりもので自分の意見をはっきり言う、現代の女性に通じるところがあるのでは?」とおっしゃってました。
panda的にはそうかなあ?どうかなあ?というところですが、狂言に登場する女性たちにおっかない女性が多いというのは、納得です。おっかなくって、男がやりこめられるのが面白いです。

『石神』は、夫に愛想尽かしした妻が、別れたいと石神に願をかけます。石神が願いを聞きいれたら、重い石神を動かすことができます。別れたくない夫は先回りして石神になりすますのです。別れたいとの願いで石神はびくとも動かず、別れてなならぬのかとはの問に、あっさり持ち上がります。石神のお告げを聞きいれた妻が舞を奉上すると、舞に浮かれた夫が踊り出し、石神の正体がばれてしまいます。

夫が七五三さんで息子の逸平君が妻役。この番組は妻の謡と舞が見せ所。逸平君の謡と舞のすばらしいこと。若々しくてきっちりしてます。かっこいいです♥前回見た逸平君の演目も、謡や舞を見せ場とする難しい役だったような?修行期間なのかしら?

『因幡堂』は、大酒飲みの妻と別れたい夫が、妻が里帰りした隙に離縁状を送りつけます。早速新しい妻をもらおうと、因幡堂の薬師如来に妻乞いの願掛けをしに行きます。離縁状に激怒した妻は夫の後を追い、因幡堂で夜明かしをする夫に、薬師如御来の振りをしてお告げをします。「西門に立つ女を妻にせよ・・」
神夢によりお告げを聞いたと思いこんだ夫が西門に行くと、美しい衣をかぶった女が立っています。連れ帰って、固めの杯をかわすと。女は杯を一息に飲み干し、すぐに替りを要求します。その飲みっぷりに嫌な予感を抱いた夫が被ぎを取ると、お告げの女は大酒飲みの元妻だった(!)というお話です。

夫が千三郎さんで、妻がいとこの正邦さん。千三郎さんは今まさに油ののった役者さんですね。ちょっとなさけない、でも温かい人間味を感じる夫役を熱演でした。

『鈍太郎』は、訴訟のため3年間も都を離れていた鈍太郎が帰ってきます。鈍太郎には、下京に幼馴染の古女房が、上京に愛人がいます。3年間便りもなかった鈍太郎を恨みつつ頼りにする女たちに鈍太郎はわがままを言い、二人の手車で家に帰ります。

愛人には猫撫で声でわがままを言い、古女房の正妻にはここぞとばかり、憎々しげに当たる、でもどうも憎めない鈍太郎役に60代後半の千五郎師がぴったりでした。そして、二人の女、下京の正妻は息子の茂、上京の愛人は従甥の童司君でした。

相変わらず、茂山狂言は勢いあって面白かった!

そしてそして、満足して会場を後にすると、ロビーに逸平君がいるじゃないですか!!
もう、早速、「太郎冠者の汗ふき」という手ぬぐいの緑色を購入し、サインしてもらいました♥♥♥
逸平君はかわいくてかっこいいです!

大ラッキーの茂山狂言会なのでした。

by panda-korokoro | 2013-01-19 17:00 | 着物で能・狂言